お客様の意思決定を支援するARISE analyticsのデータ分析手法
~統計的因果推論によるバイアス除去について~

統計的因果推論

ARISE analyticsのグループ会社であるKDDIでは、数多くのサービスを企画・運営していますが、各サービスのお客様への貢献度を評価する場合、サービス単体としての指標(例えばアプリダウンロード数、月間アクティブユーザー数、売上・利益、など)のみでは評価することができません。
ARISE analyticsでは、お客様への貢献度を評価するため、各サービスが通信回線の解約率低減にどのように寄与しているのか、データ分析を行いました。

サービス単体での貢献評価のために必要となるバイアスの除去

各サービスの解約率低減への効果を評価する上で課題となるのが「バイアス」です。この場合、「解約率が低い人が入っているだけではないか?」「各サービスに加入して頂いたときに本当に解約率が下がるのか?」など因果相関に関する課題があります。
今回ご紹介する事例では、前者について「統計的因果推論」という手法を用い、取り除くことを試みています。

統計的因果推論の活用例として一般的な薬剤投与による効果検証においては、血圧を下げる薬の効果が体質によって異なる場合、反実仮想的に「薬を投与されていない人が薬を投与された時の血圧」・ 「薬を投与された人が薬を投与されなかった時の血圧」を推定することで体質に依らない薬効を推定します。
今回の事例においては、それぞれのサービス加入と通信回線解約の関係を分析する際、「該当サービスを利用する人は元々解約しづらい性質」(バイアス)が存在する可能性があるため、単純なサービス利用/非利用者の比較のみで正しい評価ができない、という課題に対して、統計的因果推論を用いて各サービスごとのバイアスを除いた通信回線解約へのリテンション効果を推定することに成功しています。
これにより、お客様全体への貢献度を精緻に評価、今後戦略的に推進していくべきと考えられるサービスを可視化することでKDDIの意思決定を支援しています。

より良いサービス・コミュニケーションの実現を支援

多くのサービスを提供する事業者として、各サービスの企画・運営がお客様への価値提供を最大化しているのかどうか、時に立ち止まって評価することも必要であると考えます。データ分析力・技術力の向上でその評価も可能になってきています。
ARISE analyticsでは企業の重要な意思決定に対し正確なインプットを提供するため、データ分析における「バイアス」除去について取組んでいます。
現在はこのロジックを展開し、KDDIのキャンペーン施策の評価においても、バイアス除去した施策の介入効果を精緻に検証することが可能になり、お客様にとってより良いサービスやコミュニケーションの実現にも貢献しています。

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